硬式野球部

DATE:2023.11.13硬式野球部

1部2部入替戦、崖っぷちの2戦目は最大5点差を三浦のスリーランで引き分けに持ち込む

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同点3点本塁打を放った三浦(撮影?中島健士郎)
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2安打、1打点の活躍の髙田(撮影?橋本佳達)

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好リリーフの山川
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主将としてチームを鼓舞する岩本

東都大学野球秋季1部?2部入替戦対東洋大2回戦が11月12日、明治神宮野球場にて行われた。

先発の本間葉琉(法1)が初回から東洋大打線に打ち込まれると、2回から登板の東田健臣(商3)も失点を重ねる。3回を終えて2-7と苦しい展開だったが、打線が小刻みに追い上げると8回に三浦颯斗(法4)に同点の右越3点本塁打が飛び出し、試合を7-7の振り出しに戻す。連盟規定の「試合時間が3時間30分を超えた場合、延長戦に突入せず再試合とする」が適用され、引き分け再試合となった。

結果とメンバー(駒大のみ)は以下の通り。

チーム/回123456789
駒大 0 1 1 2 0 0 0 3 0 7
東洋大 2 3 2 0 0 0 0 0 0 7

◆打者成績
守備位置選手
1 (6) 髙田 4 2 1
2 (D) 岩本 2 0 0
3 (9) 西田 4 0 0
H9 増見 2 1 0
4 (3) 神宮 5 1 1
5 (8) 大森 5 2 0
6 (7) 三浦 4 3 3
7 (5) 工藤 1 0 0
H5 渡邉 0 0 1
H5 2 0 0
8 (2) 薩美 4 1 1
R 橋口 0 0 0
2 勝樂 0 0 0
9 (4) 角田 2 0 0

◆投手成績
投手被安自責
本間 1 5 1 2
東田 1 2/3 13 5 4
山川 5 2/3 19 2 0
髙井 1 3 0 0

◆戦評

1安打完封負けの惨敗を喫した昨日の雪辱を果たすべく、駒大スタンドには大学職員の方々をはじめとする多くの観客が詰めかけた。

入替戦第2戦の先発を託されたのは昨日も3分の1イニングをリリーフした本間。リーグ戦での先発の経験は無いが、ダイナミックなフォームと直球を武器に安定した投球を見せている。初回、立ち上がりを攻められ、①水谷(東洋大)に先頭打者本塁打を許す。さらに四球と暴投で三塁に走者を背負うと、内野ゴロの間に1点を失い苦しい立ち上がりに。2回からは東田が登板。昨日は2イニングを無失点に抑えるリリーフを見せていたが、不安定な投球。2回には3長短打と遊撃手髙田祐輝(政4)の失策も絡み3失点。3回にも2死二、三塁から⑨山田(東洋大)に右中間への2点適時二塁打を放たれ、7点目の生還を許す。

第1戦で1安打完封負けを喫した打線は9番の髙田を1番に、原尚輝(営2)に代わり角田蓮(法3)を起用するなど打線を組み替えた。東洋大先発はドラフト1位投手の細野(東洋大)。苦戦が予想されたが、初回から得点圏に走者を進める。2回、先頭の⑥三浦颯斗(法4)が中前安打を放つと、2死一、二塁の好機で打順が昇格した①髙田がしぶとく左前安打を放ち1点を返す。細野はこの回で降板し、島田(東洋大)に交代する。3回には⑤大森廉也(法4)、⑥三浦の連打で1死一、二塁にする。⑦工藤波音(政3)が見逃し三振に倒れると、⑧薩美進之介(政4)の振り抜いた打球は高々と弧を描き三塁と左翼手の間へ舞い上がる。この打球を東洋大の内野陣がお見合いし落球。2死だったため走者がスタートしており2者が生還。ラッキーな形で2点を返し、4-7に追い上げる。

3回途中から東田に代わり登板した山川大輝(営3)は力強い直球と小刻みに曲がるスライダー、そして空振りを奪えるチェンジアップを武器に東洋大打線を翻弄。8回までを被安打2、無失点に抑える完璧なリリーフを見せ、昨日のリベンジを果たした。

3点を追う駒大は8回の攻撃、代打の増見優吏(社1)が中前安打を打つと、相手失策もあり一、二塁に。⑤大森の凡退後、⑥三浦が内角高めの直球を振り抜くと弾丸ライナーの打球はグングンと伸び右翼スタンドに吸い込まれた。起死回生の同点スリーラン本塁打。昨日の試合では9回裏に一発出れば同点の場面で凡退した、靭帯断裂からの復活を果たした元学生コーチが、ここぞの場面で大仕事をやってのけた。

9回のマウンドには前日先発の髙井駿丞(経3)。簡単に2死を取ると最後の打者を三振に打ち取り試合終了。 

3時間30分を超えた熱戦は7-7で引き分け再試合となり、翌日に持ち越された。

◆インタビュー

◆大倉孝一監督

ーー引き分けで終えて
「前半から見ると厳しい展開だった。三浦のスリーランはなかなか想定できないし、ギリギリで引き分けにしてくれたというイメージ」

ーー三浦選手は秋からレギュラーになったが、彼の努力というのは
「努力なのか3年生まで怠けていたのかわからないけれど、この夏から紅白戦も含め色んな形で結果を出して来た。どんどん試して行って自分で掴んでいった」

ーー苦しみながらも山川くんがまず流れを変えてくれたのではないか
「今日も1年生ではあるけど本間から山川、東田といういつもの流れを準備していたが、言っても東田をやはり一番信用している。2点取られたところで、そういう実績を上げて来ている東田が先になってしまった。けれども、東田もプレッシャーがあったのだろう」

ーー劣勢の中引き分けまだけ持ち込んだというのはプラス要素が大きいかと思うが
「プラス要素というか、あと一個負けたら終わる。引き分けが2試合3試合続こうが、延長が15回18回になろうが、やれるだけのことをやって、最後終わりと言われるまで続ける続けるだけ。ただ、まだ次できるということでは勢いが生まれると思う」

◆三浦颯斗(法4)

ーーチームを救った一発になったが振り返って
「負けていて、ランナーも2人溜まっていたので、ホームランはできすぎかと思ったが、とにかくつなぐという意識で真っ直ぐ一本で当てた」

ーー打った瞬間の感触は
「芯で捉えられたし、打球の角度もついたので、入れ入れと言いながらベースを回っていた」

ーーホームランはリーグ戦で打ったことはあるか
「この秋のリーグ戦で1本打った」

ーー学生コーチになってから復帰しようと思ったきっかけは
「僕自身、大学2年の5月に右膝、大学3年の8月に左膝の前十字靭帯断裂をした。2回目をやった時にこれが区切りなのかなと自分の中で一回決めたが、3月くらいになって、膝の状態も良くなって来て、わがままだと思うがやっぱり最後プレーして終わりたいと思い大倉監督と林コーチに選手復帰をいただいた。そこから必死に一日一日やっていた」

ーー明日に向けて
「2つ勝つしかない。この引き分けは本当に大きい。粘り強く最後笑って終われるように明日に向けて、全員で気持ちを作っていきたいと思う」

執筆者:小川裕貴

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